- - - - - - - - -

隅田川二題


生誕100年を迎えたブリテン作曲のオペラ
「カーリュー・リヴァー」と
「清元 隅田川」が
22、23日と神奈川芸術劇場で上演されました。

私は二月末から
「カーリュー・リヴァー」の
稽古ピアノで参加させていただき
ブリテンの妖しい魅力に取り憑かれた
一ヶ月となりました。

今回はひとつの役を
歌と舞踊とに分ける演出で
舞踊の方々の所作がいつ観ても美しく
動いている姿そのものが音楽のようで
稽古中に拝見するのが楽しみでした。

「清元 隅田川」も本当に素晴らしく
舞台に引き込まれました。
ブリテンが「隅田川」を観て
日本の美の虜になった訳を
肌で感じることが出来た気がします。
素晴らしい経験をさせていただいて感謝。

写真は稽古中の一コマ。
(隅田川二題公式twitterから拝借)

- - - - - - - - -

青森

先日訪れた青森。
外に出た瞬間、肌がきゅっと締まる寒さが道産子にはたまりません。

震災から丸2年を迎える前日の3月10日
日本音楽コンクールの一位受賞者による
コンサートが行われ
私はカウンターテナーの藤木大地さんの伴奏で同行しました。

演奏したR.シュトラウス作曲の「あした」

愛し合うふたりが
あした
地上を照らす太陽のもと
再び出会い
もの言わぬ幸せが
ふたりの上に降り注ぐでしょう

「あした」が
物理的な「明日」ではなく
この世ではないのかもしれないと思うほど
繊細な美しい音楽で
大地さんの美しい声を聴きながら
震災で命を落とした方々に
届きますようにと
念じながら弾きました。

まだ問題は山積みだと思いますが
少しでも力になれるように
そして決して忘れないようにと
あらためて決意したコンサートでした。